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静岡県の魅力 ~経済・産業に視点をおいて~

静岡県の産業

3.地域別の特徴

(1)東部地域

東部地域は、東京から約100km圏にあり、沼津市、熱海市、三島市、富士宮市、伊東市、富士市、御殿場市、裾野市、下田市、伊豆市、伊豆の国市、函南町、清水町、長泉町、小山町、東伊豆町、河津町、南伊豆町、松崎町、西伊豆町の11市9町で構成されています。
うち、下田市、東伊豆町、河津町、南伊豆町、松崎町、西伊豆町の1市5町を賀茂地域と区分することもできます。東は神奈川県、北は山梨県と接し、西は富士川に至る地域です。
東部地域は天城山系を擁する伊豆半島を含め、相模湾、駿河湾に面し、豊かな自然環境と資源に恵まれるとともに首都圏という大消費地に近接しているため西部地域、中部地域とは異なった形で発展して地域でもあります。
昭和30年の東海道新幹線開業をはじめ東名高速道路の開通は首都圏との時間的・経済的距離をより短いものにしました。

東部地域の主要産業は、伊豆地区を中心とした観光・サービス産業、富士・富士宮・沼津・御殿場・裾野を中心とした製造業、沼津を中心とした水産業および富士宮を中心とした酪農・畜産業に区分することができます。

東部地域の観光交流客数(宿泊客数+観光レクリエーション客数)は平成30年度で、80,712千人と静岡県153,416千人の52.6%を占めています。その多くは東京、神奈川を中心とする首都圏からの来訪です。
その結果として、旅館・ホテルなどの宿泊施設や観光施設、土産物販売などに就業する者が数多く、第3次産業就業者数の多くが観光・サービス業に従事しています。
特に最近は、わが国の観光政策の1つであるビジット・ジャパン・キャンペーンに伴うインバウンド客の増加や富士山、韮山反射炉のユネスコ世界遺産登録、伊豆半島ジオパークがユネスコ世界ジオパークに認定されるという追い風も加わっています。

製造業は各地区によって特徴があります。

まず、富士・富士宮地区です。
1つは基礎素材型産業である紙・パルプで一般用紙から特殊紙、ティッシュ・ペーパーのような生活関連紙製品など広範な製品が生産されています。さらに、製紙産業の技術を活用することができるセルロースナノファイバー関連産業の創出に取組んでいます。また加工組立型である輸送機械、電気機械も大きく寄与しています。
輸送機械は西部地域のような部品供給から完成メーカーまで揃っているのではなく部品供給型地域といえます。

沼津地区は、戦後の早い時期から大手の工作機械・電気機械メーカーの工場が進出し、地域産業の核となるとともに、地域の中小企業が技術力を高める中で大企業と連携して調和のとれた工業集積が図られてきました。
また、平成19年には技能五輪国際大会が開催され、これを契機にさらに地域産業の活性化や将来にわたって、活力と創造性あふれる工業振興を図るため、産学連携や異業種交流などによる既存産業の技術革新、生産基盤の整備や中小企業の育成、研究開発型企業、先端技術産業の誘致などの環境整備も進めています。

裾野・御殿場地区は、東名高速道路の開通とほぼ平行にある国道246号が補完し合いながら産業経済を発展させる起爆剤となっています。特に、首都圏に本社を置く大企業の工場がインタチェンジ周辺に設置された工業団地に進出し、地域内の中小企業の直接的な業務提携や外注加工、部品購入などにより域内における経済循環を果たすとともに雇用創出にも貢献しています。

またトヨタ自動車は、東富士工場跡地(裾野市)を利用し、バーチャルとリアルの世界の両方でAI(人工知能)などの将来技術を実証することで、都市に関する様々なデータを集約して価値を生む街プラットフォームの構築を目指すことを目的に、Woven City(ウーブン・シティ)を建設すると発表しています。
同社は世界中の企業や研究者に参画を呼びかけており、自動運転、MaaS(Mobility as a Service)、パーソナルモビリティ、室内用ロボット、スマートホームなど新しい技術の実証実験を行うといっており、新たな産業の芽生えも考えられます。

水産業については、日本一急深な駿河湾の最奥部に位置する沼津は、砂浜海岸からリアス式海岸まで変化に富んだ長い海岸線による豊かな水産資源を有すると共に、大消費地である首都圏に近接しているなど恵まれた条件を生かし、漁船漁業、海面養殖業から塩干業(あじ開き)を代表とする水産加工業まで多様で全国屈指の業界が形成されています。また、金目鯛は東伊豆の水揚高が多く、特に立縄釣り(一本釣り)漁で丁寧に扱ったものを稲取キンメとしてブランド魚として取り扱われています。

さらに東部地区においても大学や研究機関との連携により、新たな成長産業の育成が行われています。
まず、医療健康産業プロジェクトのトップランナーである富士山麓先端健康産業集積プロジェクト(ファルマバレープロジェクト)は、静岡がんセンターを中核として推進されています。実績として自動車部品製造から医療機器製造への参入をはじめ数多くの医療機器が地域企業から生み出されています。

他、温州みかん、茶、野菜、花きなど農業を先端的な科学技術の活用による革新的な栽培技術開発を進めることにより、飛躍的な生産性向上を図るとともに、産学官金の参画を得て、農業を軸とした関連産業のビジネス展開を促進するアグリ・オープンイノベーション(AOI)プロジェクトが慶應大学、理化学研究所との連携により行われています。

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